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前回に引き続き、OpenADRアライアンスのホームページのプレスリリース記事から、OpenADR2.0のニュースをお届けします。例によって、全訳ではないことと、一部超訳になっていることをご承知おきください。

では、はじめます。


OpenADR 2.0aスマートグリッド標準の検証終わる

2012年4月25日

NISTがスマートグリッド相互運用性関連標準規格の1つに指定したOpenADRという自動デマンドレスポンスの開発促進・普及を図るNPO団体OpenADRアライアンスは、このたびサーバー・クライアントベースのOpenADR2.0aプロファイルのテストに成功したと発表した。

OpenADRアライアンスでは、過去6ヶ月、何度かにわたって相互接続試験(プラグフェスタ)を開催してきた。そこで、アライアンスメンバーのQualityLogic社が新たに作成したOpenADRテストツールを使用し、ハネウェル社の1部門となっているADRサーバ・メーカーのAkuacom社、DRアグリゲーターのEnerNOC社、セキュリティ・エクスパートのIPKeys Technologies社およびOpenADR対応の通信ユニットを提供するUniversal Devices社が、サーバー・クライアントベースのOpenADRのテスト・改良を重ね、自動デマンドレスポンスのコスト低減、信頼度改善、速度向上に努めてきたが、これは、そのテストが完了したことを宣言したものである。

OpenADR 2.0技術は、標準化団体OASISが、カリフォルニア州での自動デマンドレスポンスで活躍したOpenADR1.0をベースにして作成したものだが、OpenADR1.0では、OpenADR準拠の製品であるかどうかの検査ツールや、認定を行う機関が存在しなかった。
OpenADRアライアンスは、OpenADR2.0が自動デマンドレスポンスの標準として使われるために相互運用性を担保するべく、アライアンスメンバーのInterTek社をOpenADR認証機関として公認したが、OpenADR2.0準拠を謳う製品が、OpenADR2.0標準を満たしているかどうか認証するには、そのためのテストツール、テスト環境が必要である。今後は、検証の終わったQualityLogic社のテストツールを使うことで、OpenADR2.0製品の認定がやりやすくなる。

今回、3つのVEN(Virtual End Node:クライアント)と、2つのVTN(Virtual Top Node:サーバー)構成のテスト環境を構築し、180以上もある広範なテストが行われた。InterTek社は、今後認定試験対象の製品をテストするにあたって、今回のテストで使ったテスト環境を使用する。

なお、このテストは、テネシー州ノックスビルで、電力中央研究所(EPRI)が主催した自動デマンドレスポンスおよびアンシラリーサービス・デモプロジェクトのキックオフミーティングと同期して行われたので、このEPRIイベントに参加した電力会社、系統運用者および規制当局は、OpenADR2.0a準拠の最初の製品を目にすることができた。

以上、今回は非常に短いですが、OpenADR2.0関連のニュースをご紹介しました。

「OpenADR2.0aプロファイル」の詳細が分からなかったので、調べていたのですが、

• OASISが作成した「Energy Interoperation Version 1.0(EI1.0)」のドキュメント中では、「OpenADR2.0a profile」のような表現がない
• OpenADRアライアンスの中に「OpenADR Alliance Profile Working Group」という組織が存在している
• OpenADRアライアンスが公開している資料「Enabling The Standard for Automated Demand Response -Understanding OpenADR 2.0-」の25ページに「Certification & Testing」として以下の図が掲載されています。

出典:OpenADRアライアンス (赤枠は筆者)  図の拡大

ここから、認証試験メニューとしてOpenADRアライアンスではいくつかのパターンを考えており、OpenADR2.0aプロファイルというのは、EI1.0の定義で言うと、Simple ProfileのEiEventについてのみの、サーバーとクライアント側の認証試験メニューだと思われます。

なお、カリフォルニア州サンタクララで今日(5月24日)まで開催されているConnectivity Weekに関連して21日にOpenADR BootCampというセミナーが開催されており、ちょうどOpenADR2.0a, b, cのプロファイルの違い(Differences of OpenADR 2.0a, b, and c Profiles)等を説明してくれているようですが、残念ながらセミナー資料は見つかりませんでした。

次回から、いよいよ、OpenADR2.0を何回かに分けてご紹介していきたいと思います。EiEventやVTN/VENも、その中で説明したいと思います。

終わり