The Jolly Potter, Newbottle
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インターテックリサーチの本業が立て込んでいたため、ブログの更新が1か月くらい滞ってしまいました。その間も、生成AIに関する種々のニュースが飛び交っていて気にはなってはいたのですが、本業の仕事が一区切りついたので、本日は、昨年11月のGPT-4 turbo発表以降アナウンスされた生成AIのニュースを振り返ってみようと思います。

すぐ思い浮かぶのが、GoogleのGeminiと、OpenAIのSora、AnthropicのClaude 3でしょうか?

OpenAIのGPT-4とGoogleのGemini発表時の状況をGoogle Trendsで確認すると、以下のようになりました。

「Gemini1.0」の発表時は、「GPT-4 turbo」発表時の1/2ほどのアクセスしかなかったのに対して、「Gemini 1.5」発表時のアクセス件数は「GPT-4 turbo」発表時のピークアクセスの約6倍、「GPT-4」のアクセス数と比べても2倍以上あり、Gemini 1.5が評判になったことがわかります。

ところが、OpenAIの「Sora」を加えたところ、下図の通りで、「Gemini1.5」のアクセス数がピークだった同じ日付(2024/2/16)のSoraのアクセス数は、実にGemini1.5の33倍もありました。

 

 

2/16以前の「Sora」に関するアクセス数は、OpenAIが発表したSoraとは別の可能性がありますが。2/16の「Sora」のアクセス数の急騰は、間違いなくOpenAIのSoraのアクセス数の増加と思われ、如何に自然言語によって動画生成ができるSoraが衝撃的だったかが分かります。

ただ、DALL―E3の時もそうでしたが、自分自身あまり絵心がないので、Soraに関しても、まだ自分で積極的に何か試してみようというところまでは行っていません。

 

Claude 3の登場は、次図の通り、Soraの登場よりは控えめ(Soraの2/16のアクセス数の1/14くらい)です。

※下図では、Soraが緑、Claude 3が藤色になっています。

ところが、Soraを除外したアクセス数のトレンド図に変更すると、下図の通り、実は「Clause 3」発表時のアクセス数は、Gemini 1.5発表時のアクセス数の3倍弱あることが分かりました。

では、Claude 3とはいったいどんな生成AIなのか?

Gemini に尋ねてみました。

 

生成AIのClaude 3について教えてください。

Gemini

生成AIのClaude 3について

Claude 3は、Anthropic社が開発した生成AIモデルです。OpenAIのChatGPTやGoogleのGeminiに続く第3の生成AIとして注目されています。

主な特徴

  • 高い文章生成能力: 論文、小説、詩、コードなど、様々な形式の文章を人間に近いレベルで生成することができます。
  • 質問応答: 質問に対して、正確かつ詳細な回答をすることができます。
  • 翻訳: 複数の言語間で高精度な翻訳を行うことができます。
  • コード生成: 自然言語による指示から、PythonやJavaScriptなどのコードを生成することができます。
  • 画像生成: テキストの説明から画像を生成することができます。

Claude 3 Opus

Claude 3 Opusは、Claude 3ファミリーの中で最も強力なモデルです。1.5Tパラメータの規模を持ち、GPT-4やGeminiを凌駕する性能を実現しています。

利用方法

Claude 3は、Anthropic社のウェブサイトから無料で利用できます。ただし、利用にはGoogle Cloudアカウントが必要です。

そこで、「Anthropic Claude 3」でGoogle検索してAnthropic社のページを見ると、「Try Claude 3」というボタンがありましたので、さっそく試してみました。

現れた画面にも「Try Claude」というボタンがあったので、これをクリック。

ここに自分の携帯電話番号を入れ、(国旗を日本にして)「Send Verification Code」をクリックすると、「あなたのClaude認証コード」がスマホ側に送られてくるので、それを入力し、「18歳以上です」にチェックを入れて「Verify & Create Account」をクリックすることで、さっそく使えるようになりました。

「Nice to meet you, I’m Takayuki Shintani. But you can call me TAKA.」

と入力したところ、「But you can call me TAKA.」が、ユーザ名になってしまいました。

以下が、最初に現れたClaude 3の画面です。

で、さっそく使ってみました。

日本語で大丈夫ですか?

Claude

はい、日本語で対応することができます。何か質問やお手伝いできることがありましたらお聞かせください。

基本的な使い方を教えてください。

Claude

はい、分かりました。基本的な使い方を説明させていただきます。

  • 質問する際は、できるだけ具体的に質問してください。漠然とした質問よりも、詳細を含めた質問のほうが適切な回答ができます。
  • 長文の入力も可能です。文書の要約や分析、意見などを求められればそのように対応します。
  • マークダウン記法を使ってコードの入力もできます。プログラミングの質問にもお答えします。
  • 数学や論理的な計算、推論なども得意分野です。そういった問題があれば気軽に投げかけてください。
  • 倫理的に問題のある内容や、違法行為の依頼などはお断りさせていただきます。
  • プライバシーや個人情報の保護には十分に気をつけていますので、安心してご利用いただけます。

このようなスタンスで質問に対応させていただきます。わからないことや別の質問がありましたら、どんどん聞いてくださいね。

「長文の入力も可能」ということですが、最大日本語で何文字まで入力できるでしょうか?

Claude

申し訳ありませんが、私にはこの会話画面の入力欄の文字数制限が正確にわかりません。ただ、非常に長い文章でも対応できるよう設計されているので、数千文字以上の長文でも問題なく入力できるはずです。

もし長文を入力されるときは、1回の入力で終わらない場合は、適宜区切って複数回に分けて入力していただければと思います。私は過去の発言の文脈を保持しているので、分割された長文でも連続して処理できます。

文字数の上限がはっきりしないことをお詫び申し上げますが、実際に長文を入力してみていただき、その際に具体的な制限があれば申し添えさせていただきます。長文入力については柔軟に対応できるよう設計されていますので、抵抗なくお試しいただければと思います。

「数学や論理的な計算、推論なども得意分野」というのが魅力的ですね。それぞれ例を挙げて紹介してください。

Claude

はい、数学、論理、推論についてそれぞれ例を挙げて説明させていただきます。

 

【数学の例】

問題: 2次方程式 x^2 + 3x – 4 = 0 を解きなさい。

x^2 + 3x – 4 = 0

(x + 4)(x – 1) = 0

therefore, x = -4 or x = 1

このように、代数、微分、積分などの問題を手順を示しながら解答することができます。

 

【論理の例】

問題: ジョージアには3つの都市A,B,Cがある。AからBに行くには600km、BからCに行くには400kmの距離がある。AからCに直接行くとするとどのくらいの距離になるか?

・三角形の辺の合計は、どの2辺よりも大きい値をとる

・AとBの距離が最も長いと仮定すると

    A->B = 600km

    B->C = 400km

    よって、A->Cは600km+400km=1000kmより小さい値

・よって、A->Cの最短距離は800kmと推定される

このように、条件から合理的に推論を重ね、問題を解く力があります。

 

【推論の例】

問題: ある町で読書が好きな人の割合が70%であった。読書が好きな人のうち80%がノンフィクションを好む。この町の人口が10万人だとすると、ノンフィクション好きは何人いるか?

・町の人口10万人のうち、読書が好きな人は70%

    = 10万人 * 0.7 = 7万人

・この7万人のうち、80%がノンフィクション好き

    = 7万人 * 0.8 = 5.6万人

・よって、この町のノンフィクション好きの人数は5.6万人

 

このように、問題文からデータを抽出し、順序立てて計算することで答えを導き出せます。

数学、論理、推論では、このように手順とプロセスを示しながら、合理的に答えを導くことができます。ご質問があれば具体例を挙げて説明させていただきます。

では、次の問題に答えてください。

 

【問題】

Aさんは、自宅近くのバス停でバスを待っていました。

最初に来たバスは、行き先がちがうので、乗りませんでした。

次に、最寄りの駅まで行くバスが来たので、バスに乗ると、乗客は10人いました。

バスは出発し、次のバス停で5人乗り、1人降りました。

バスは出発し、次のバス停で10人乗り、4人降りました。

バスは出発し、次のバス停で15人乗り、10人降りました。

バスは出発し、最寄りの駅に着いたので、Aさんとあと10人がバスを降りました。

 

【質問】

1.バスには、まだ何人乗客が残っているでしょうか?

2.Aさんが待っていたバス停と駅との間にいくつバス停があったでしょうか?

Claude

【解答】

1.バスに残っている乗客数を求めましょう。

  • 初めのバス停で10人乗っている
  • 2つ目のバス停で:5人乗車 (15人)1人下車 (14人)
  • 3つ目のバス停で:10人乗車 (24人)4人下車 (20人)
  • 4つ目のバス停で:15人乗車 (35人)10人下車 (25人)
  • 最寄り駅で:11人下車 (14人)

したがって、最寄り駅に到着した時点で、バスには14人の乗客が残っていました。

 

2.バス停の数を数えましょう。

物語に出てくるバス停は以下の5ヶ所です。

  • Aさんが待っていたバス停
  • 2つ目のバス停
  • 3つ目のバス停
  • 4つ目のバス停
  • 最寄りの駅

ですので、Aさんが待っていたバス停と最寄りの駅との間には4つのバス停がありました。

「最寄りの駅まで行くバスが来たので、バスに乗ると、乗客は10人いました。」というのは、Aさんがバスに乗り込んだ時、すでに10人バスに乗っていた、すなわち、Aさんが待ってたバス停をバスが出発した時には、乗客は11人になっています。

Claude

申し訳ありません、再度詳細に確認します。

 

バス乗客の変化:

  • 最初の乗客10人
  • Aさんが乗車で11人
  • 2つ目のバス停で5人乗車、1人下車 → 11 + (5-1) = 15人
  • 3つ目のバス停で10人乗車、4人下車 → 15 + (10-4) = 21人
  • 4つ目のバス停で15人乗車、10人下車 → 21 + (15-10) = 26人
  • 最寄り駅でAさん含む11人下車 → 26 – 11 = 15人

ですので、正しい残りの乗客数は15人となります。

(10+1)+(5-1)+(10-4)+(15-10)-11 = 15

ご指摘ありがとうございました。丁寧に確認し直すことができました。

次に2のバス停の数ですが、「Aさんが待っていたバス停を含めて計5ヶ所」は正しいですが、その5か所の1つは最寄り駅のバス停なので、「Aさんが待っていたバス停と駅との間にいくつバス停があったでしょうか?」の回答は5-2です。

Claude

失礼いたしました。

 

質問「Aさんが待っていたバス停と駅との間にいくつバス停があったでしょうか?」に対する正しい答えは、

5ヶ所のバス停から、

  • Aさんが待っていたバス停
  • 最寄りの駅のバス停 を除いた、

5 – 2 = 3

ですので、Aさんが待っていたバス停と最寄りの駅との間には3つのバス停がありました。

間違えて申し訳ありませんでした。ご指摘ありがとうございます。

 

ということで、数学が得意という割には、小学校の算数レベルでもミスがありました。

Claude 3の名誉挽回のために、他にいろいろ試せばよいのですが、Claude 3のすばらしさに関しては、すでにいろいろネットに出ていますので、例えば以下のページをご覧ください。

 

本日は、ここ最近、新しい生成AIの動向をフォローできていなかったので、Google Trendsを使って、世界中での盛り上がり具合をチェックし、Claude3を使ってみた感じをご紹介しました。

終わり