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前回、前々回と、GPT-4よりすごいのでは?と今話題になっているClaude 3(の無料版)を実際に使ってみました。確かに、無料版でも、その実力の高さを実感しましたが、今回はブログのタイトル「1ビットのLLM(大規模言語モデル)?」にあるとおり、衝撃的?なLLMがあると耳にしていたので、その正体を確かめるべく、調べてみました。

実は、本業で手いっぱいでブログどころではなかった2月ごろ、「Clause 3」とほぼ同時期に「1ビットLLM」という言葉を耳にした(というかネットで見た)のですが、やっと手が空いたころには、Claude3の情報量が凄くて、とりあえずClaude 3について調べてみた次第です。

で、「1ビットLLM」の何が気になったかというと、「1ビット」という情報の最小単位と、「LLM(大規模言語モデル)」という言葉のミスマッチでした。

どのようなものなのか、ここで繰り返すより、以下のいくつかのURLで詳しく解説が行われているので、詳細を知りたい方は、以下をご覧ください。

上記のタイトルからも、1ビットLLM、なんだかすごそうだという感じが伝わってくると思います。

そこで、先輩のLLM達はどのように1ビットLLMを評価しているのか、聞いてみました。

 

【ChatGPTの回答】

私:

1-bit LLMとは何ですか?

 

ChatGPT

1ビットLLM(Large Language Model、大規模言語モデル)とは、1ビットの重みを使用して訓練される言語モデルの一種であり、従来の32ビットや16ビットの浮動小数点数を使用するモデルに比べて、メモリ使用量や計算資源を大幅に削減することができます。このアプローチは、特にデータセンターやエッジデバイスでの運用コストを低減させるために有効です。

1ビットLLMは、重みの量子化と呼ばれるプロセスを通じて実現されます。重みの量子化とは、モデルの重みをより少ないビット数で表現することにより、モデルのサイズを削減する技術です。1ビットの量子化は最も極端な形態で、各重みが単に0または1の値を取ることを意味します。

この技術は、計算効率の向上とモデルのデプロイメントを容易にするために、特に大規模なモデルに適用されます。ただし、量子化によりモデルの精度が多少低下する可能性があるため、精度と効率の間で適切なバランスを見つけることが重要です。

1ビットLLMは、NLP(自然言語処理)タスクだけでなく、画像処理や音声認識など、他の機械学習タスクにも応用可能です。技術の進歩により、量子化されたモデルの精度を向上させる新しい手法が開発され続けており、1ビットLLMのような効率的なモデルが今後さらに重要になってくると考えられます。

 

【Geminiの回答】

私:

1-bit LLMとは何ですか?

 

Gemini

1-bit LLMは、従来のLLMとは異なり、1ビットの情報のみを用いて推論を行う画期的な言語モデルです。従来のLLMは、16ビットや32ビットの浮動小数点数を用いるため、膨大な計算量とメモリ容量を必要とします。一方、1-bit LLMは、情報量を大幅に削減することで、従来のLLMと比べて数十倍から数百倍高速に動作し、必要なメモリ容量も大幅に削減できます。

1-bit LLMは、以下の2つの技術を組み合わせることで実現されています。

1. 1ビット量子化

従来のLLMでは、重みや活性化関数の値を16ビットや32ビットの浮動小数点で表現しますが、1-bit LLMではこれらの値を1ビットのみで表現します。これは、情報の大部分を捨ててしまうように思えますが、人間の脳神経細胞も1ビットの情報で動作していることから、必ずしも精度の低下に繋がるとは限りません。

2. 符号化推論エンジン (STE)

1ビット量子化によって得られた1ビットの情報のみを用いて、推論を行うためのエンジンです。従来の推論エンジンとは異なり、複雑な計算を必要とせず、高速に動作することができます。

1-bit LLMは、以下の利点があります。

  • 高速性: 従来のLLMと比べて数十倍から数百倍高速に動作します。
  • 省メモリ性: 従来のLLMと比べて必要なメモリ容量が大幅に削減されます。
  • 低消費電力: 従来のLLMと比べて消費電力が大幅に低くなります。

これらの利点により、1-bit LLMは、以下の用途に適しています。

  • モバイル端末: スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末で動作するAIアシスタント
  • IoTデバイス: スマートスピーカーやウェアラブルデバイスなどのIoTデバイスで動作するAI
  • エッジコンピューティング: クラウドではなく、デバイス側で動作するAI

1-bit LLMは、まだ発展途上の技術ですが、将来的には、AIをより身近なものにする革新的な技術として期待されています。

参考資料

①     1ビットLLMの衝撃! 70Bで8.9倍高速 全ての推論を加算のみで!GPU不要になる可能性も

②     驚異の1ビットLLMを試す。果たして本当に学習できるのか?|shi3z – note

③     速報:話題の 1ビットLLMとは何か?|寺田英雄( オープンストリームCTO) – note

 

【Microsoft Copilotの回答】

私:

1-bit LLMとは何ですか?

 

Copilot

1-bit LLM(Large Language Model)は、各パラメータが[−1、0、1]という3つの値での動作を実現した言語モデルです。このモデルは、膨大な計算リソースを必要とする従来のモデルとは異なり、非常に効率的に動作します。

1-bit LLMの特徴は以下の通りです:

  • エネルギー効率:1bitの技術を用いることで達成されたその驚異的なエネルギー効率の高さは、既存の大規模言語モデル(LLM)とは一線を画しています。
  • 高速な推論:行列計算を乗算を使わずに加減算のみで実現できます。
  • コスト削減:遅延、メモリ使用量、処理能力、そしてエネルギー消費の大幅な削減が可能になるという点です。

ただし、この技術が「GPUが不要になるかもしれない」という意見に関しては、ある程度の限定的な視点からの意見と言えます。BitNet b1.58は、確かに従来の計算資源に依存しない新たな方向性を示していますが、これは主に推論時の処理においての話であり、モデルの構築や学習においては、GPUは依然として重要な役割を果たすことが予想されます。むしろ工場やIoTなどのオフライン環境においてのエッジコンピューティングやモバイルデバイスでのAIの利用拡大に大きな影響を与えるため、GPUの価値はより一層高まるのでは、と考えられています。

この技術が今後のAI技術の発展にどのように影響を与えるかについては以降の発表がとても楽しみです。

 

【Claude 3の回答】

私:

1-bit LLMとは何ですか?

 

Claude 3

1-bit LLM(1-bit Large Language Model)は、言語モデルの新しい研究分野で、通常の言語モデルとは異なり、各単語や文字を0か1のビット表現で符号化することで、モデルのサイズとメモリ使用量を大幅に削減する手法です。

従来の言語モデルは、単語や文字をone-hotベクトルで表現するため、語彙数が増えるとモデルサイズが膨れ上がる課題がありました。一方、1-bitLLMでは、単語や文字を1ビットで表現することで、モデルサイズをコンパクトに抑えることができます。

この手法により、同等の性能を維持しつつ、従来の言語モデルに比べて大幅な圧縮が可能になると期待されています。モデルサイズが小さくなることで、リソース制約のある環境でも言語モデルを展開しやすくなる可能性があります。

ただし、1-bit表現では情報の損失が避けられないため、性能低下のトレードオフが生じる可能性もあります。現在、1-bitLLMはまだ研究段階にあり、今後さらなる研究開発が重要になってくると考えられています。

 

ChatGPTの回答を基準として、それぞれの解説の内容を比較すると、Geminiの解説が一番わかりやすい説明になっている気がしますが、ハルシネーションが含まれていないか気になるところです。

そこで、ChatGPTにGeminiの解説内容をチェックっしてもらいました。

私:

Geminiに1-bit LLMに関して問い合わせると、「###」以下の回答がありました。正しい情報かどうか確認し、誤りがあれば指摘してください。

###

<Geminiの回答内容>

 

ChatGPT

提供された情報に関して、1-bit LLMについて説明する際の重要なポイントが正しく捉えられていますが、誤解を招く可能性のある部分もいくつかあります。ここでその内容を検証し、必要な指摘を行います。

正確な情報と誤解

1ビット量子化:これは正確です。1-bit LLMでは、モデルの重みや場合によっては活性化関数の出力も1ビットで表現されます。このプロセスは、モデルのサイズを大幅に削減し、計算効率を向上させることを目的としています。しかし、「人間の脳神経細胞も1ビットの情報で動作している」という表現は、神経科学の複雑さを過度に単純化したものであり、誤解を招く可能性があります。人間の脳の動作は、非常に複雑であり、そのメカニズムを単純なビット表現で直接比較するのは不適切です。

符号化推論エンジン (STE):符号化推論エンジンは、1ビット量子化された情報を用いて推論を行うためのメカニズムです。しかし、”STE”が一般的に認識されている用語かどうか、またその動作の詳細については、専門的な文献やソースを参照する必要があります。1ビットの情報のみを用いた推論は、確かに計算の単純化と高速化を実現しますが、”STE”という具体的な技術やアルゴリズムについては、より明確な定義が必要です。

利点に関する説明

提供された情報は、1-bit LLMの潜在的な利点を強調しており、これらは技術的に可能性のある利点です。特に、高速性、省メモリ性、低消費電力は、1ビット量子化を通じて達成される主要な目標です。これらの特性は、モバイル端末、IoTデバイス、エッジコンピューティングなど、リソースが限られた環境でのAIの利用を大いに促進する可能性があります。

総括

1-bit LLMに関する説明は、基本的には正しい情報を含んでいますが、「人間の脳神経細胞も1ビットの情報で動作している」という表現や”STE”についての具体的な説明の欠如など、誤解を招く可能性のある部分があります。1-bit LLMの技術的な側面や潜在的な利点については正確ですが、比喩的表現や専門用語の使用には注意が必要です。

確かに、「人間の脳神経細胞も1ビットの情報で動作している」と言い切るのは、言い過ぎかもしれません。STEに関しては、Geminiは参照文献③に触れているだけなので、「濡れ衣」ですね。

 

次に、Copilotの回答に関しても、ChatGPTに評価してもらいましょう。

私:

Microsoft Copilotに1-bit LLMに関して問い合わせると、「###」以下の回答がありました。正しい情報かどうか確認し、誤りがあれば指摘してください。

###

<Copilotの回答>

 

ChatGPT

提供された情報には、1-bit LLMについてのいくつかの誤解が含まれています。それを検証し、正しい情報に基づいて指摘します。

誤解の指摘

パラメータの値:1-bit LLMという用語は、モデルのパラメータが1ビットで量子化されていることを示しています。つまり、各パラメータは通常、0または1、あるいは-1と1の2値で表現されます。しかし、提供された説明では、パラメータが「[-1、0、1]」の3つの値で動作すると述べられています。これは1-bit LLMの概念とは異なり、実際には「テルナリ(3値)量子化」に該当する可能性があります。1-bit量子化は2値であり、3値を用いる場合は1-bitとは言いません。

エネルギー効率とGPUの必要性:1-bit技術を用いることで、エネルギー効率が大幅に改善され、推論速度が向上し、コストが削減される可能性がある点は正しいです。しかし、「GPUが不要になるかもしれない」という部分については誤解を招く表現です。1-bit LLMや他の量子化モデルがGPUの必要性を完全に排除するわけではありません。GPUはモデルのトレーニングプロセスで依然として重要な役割を果たし、特に大規模なデータセットを用いた深層学習ではその計算能力が重要です。1-bit LLMが推論時にGPUを必要としない低リソース環境での使用に適していることは事実ですが、モデルの学習や開発段階では高性能な計算資源が引き続き必要とされます。

総括

1-bit LLMは、パラメータの量子化によりメモリ使用量を削減し、計算効率を向上させることを目指す技術です。この技術により、エネルギー効率の向上、高速な推論、およびコスト削減が期待されますが、GPUが全く不要になるわけではありません。特にモデルのトレーニング段階では、GPUのような高性能な計算資源が依然として重要です。1-bit LLMの将来の進展と応用は、AI技術の発展において注目される分野ですが、その特性と限界を正確に理解することが重要です。

確かに、『パラメータが「[-1、0、1]」の3つの値で動作すると述べられています。これは1-bit LLMの概念とは異なり、実際には「テルナリ(3値)量子化」に該当する可能性があります』というChatGPTの指摘は正しいように思います。

実際、0と1に加えて-1を使用する三元表現をBERTモデルに導入したものが2022年に発表されていますが、そのLLMの名称は「TernaryBERT」と呼ばれたようです。

 

Claude 3の回答に関しては、ChatGPTはどのように評価するでしょうか?

私:

Claude 3に1-bit LLMに関して問い合わせると、「###」以下の回答がありました。正しい情報かどうか確認し、誤りがあれば指摘してください。

###

<Claude 3の回答>

 

ChatGPT:

提供された情報に関して、いくつかの誤解があるようです。1-bit LLM(1-bit Large Language Model)について説明されている部分で、特に注意が必要なポイントを指摘します。

誤解の指摘

  1. 単語や文字の1ビット符号化について:1-bit LLMの説明として、各単語や文字を0か1で符号化するとの記述がありますが、これは誤りです。実際には、1-bit LLMではモデルの重みが1ビット(0か1、または-1と1のような表現)で量子化されます。単語や文字自体を1ビットで符号化するのではなく、モデルが学習や予測に使用する内部パラメータ(重み)が1ビットで表現されることで、モデルのサイズと計算資源の使用量を削減します。
  2. one-hotベクトルの誤解:従来の言語モデルが単語や文字をone-hotベクトルで表現し、そのためにモデルサイズが大きくなるという記述も誤解を招きやすいです。実際には、one-hotベクトル表現は入力層で使われることが多いですが、モデルの内部パラメータや重みのサイズ増加の主な原因は、モデルが持つ膨大な数のパラメータです。1-bit LLMの目的は、これらの内部パラメータを量子化することによりモデルサイズを減らすことにあります。
  3. 性能維持の期待と課題:1-bit LLMにより同等の性能を維持しつつ圧縮が可能になるという期待はありますが、1ビット量子化による情報の損失が性能低下につながる可能性があるという点は正確です。このトレードオフは、1-bit LLMを含む量子化モデルの研究開発における主要な課題の一つです。

総括

1-bit LLMは、モデルの重みを1ビットで量子化することにより、メモリ使用量と計算資源を削減する技術です。単語や文字を直接1ビットで符号化するのではなく、モデルの内部パラメータ(重み)の量子化が焦点です。この技術はまだ発展途上であり、性能と効率のバランスを取るための研究が重要です。

ChatGPTは、「1-bit LLMは、… 単語や文字を直接1ビットで符号化するのではない!」と、結構手厳しくClaude3の回答の間違いを指摘していますね。

 

これだけでは片手落ちなので、今度は、ChatGPTの回答を他のLLM達に評価してもらいましょう。

私:

ChatGPTに1-bit LLMに関して問い合わせると、「###」以下の回答がありました。正しい情報かどうか確認し、誤りがあれば指摘してください。

###

<ChatGPTの回答>

 

Gemini

ChatGPTの1-bit LLMに関する回答は、概ね正しいです。以下、各項目について、より詳細な説明と、2023年12月時点における最新情報を補足します。

1. 1ビットLLMとは

従来の言語モデルは、重みを32ビットや16ビットの浮動小数点数で表現しますが、1ビットLLMは、重みを1ビットのみで表現する言語モデルです。これにより、モデルサイズとメモリ使用量を大幅に削減することができます。

2. 1ビットLLMの利点

メモリ使用量の削減: 従来の言語モデルと比べて、メモリ使用量を大幅に削減することができます。

計算資源の削減: 従来の言語モデルと比べて、必要な計算資源を大幅に削減することができます。

高速化: 従来の言語モデルと比べて、推論速度を向上させることができます。

低消費電力: 従来の言語モデルと比べて、消費電力を抑えることができます。

3. 1ビットLLMの課題

精度の低下: 1ビット表現では情報の損失が避けられないため、従来の言語モデルと比べて精度が低くなる可能性があります。

研究段階: 1ビットLLMは、まだ研究段階にあり、実用化に向けてさらなる研究開発が必要です。

4. 1ビットLLMの最新情報

2023年12月現在、様々な1ビットLLMが提案されています。

代表的なモデル:

  • BitNet: https://arxiv.org/abs/2302.07308
  • B-1.58: https://arxiv.org/abs/2302.07308
  • 1Bit-Transformer: https://arxiv.org/abs/2310.11453

詳細は、以下の調査論文などを参照してください。

  • bit LLMの衝撃! 70Bで8.9倍高速 全ての推論を加算のみで!GPU不要になる可能性も: https://wirelesswire.jp/2024/02/86094/
  • 驚異の1ビットLLMを試す。果たして本当に学習できるのか?|shi3z – note: https://note.com/shi3zblog/n/n58b0a2252727
  • 速報:話題の 1ビット(1.58ビット)LLMとは何か?|寺田英雄( オープンストリームCTO) – note: https://note.com/3d_vizionist/n/n0e7130ef92a2

 

5. 1ビットLLMの将来展望

1ビットLLMは、まだ研究段階ですが、将来的には、以下のような用途で活用されることが期待されています。

  • モバイル端末: スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末で動作するAIアシスタント
  • IoTデバイス: スマートスピーカーやウェアラブルデバイスなどのIoTデバイスで動作するAI
  • エッジコンピューティング: クラウドではなく、デバイス側で動作するAI

 

6. その他

1ビットLLMは、今後の研究開発によって、性能と精度の向上が期待されています。また、新しい符号化手法や推論アルゴリズムの開発により、さらなる効率化が期待されています。

7. 結論

ChatGPTの1ビットLLMに関する回答は、概ね正しいです。1ビットLLMは、まだ研究段階ですが、将来的に、モバイル端末やIoTデバイスなどの低性能なデバイスで動作するAI、エッジコンピューティングなどの用途で活用されることが期待されています。

8. 追加情報

ChatGPTの回答では、以下のような点が省略されています。

  • 1ビットLLMを実現するための技術:重みの量子化
  • 1ビットLLMの精度低下問題:量子化による情報損失
  • 1ビットLLMの応用例:

Geminiは、ChatGPTの回答に対して、間違いはないけれども、もう少し親切に説明すべきだと言っているようですね。

 

Copilotはどう評価するでしょうか?

私:

ChatGPTに1-bit LLMに関して問い合わせると、「###」以下の回答がありました。正しい情報かどうか確認し、誤りがあれば指摘してください。

###

<ChatGPTの回答>

 

Copilot

ご提供いただいた情報は、1-bit LLM(1-bit Large Language Model)についての基本的な説明と一致しています。1-bit LLMは、各パラメータが[−1、0、1]という3つの値での動作を実現した言語モデルで、従来のモデルと比べてモデルのサイズとメモリ使用量を大幅に削減することが可能です。

ただし、1つ注意点があります。ご提供いただいた情報では、「各重みが単に0または1の値を取る」とありますが、これは正確ではありません。1-bit LLMでは、各パラメータ(重み)が[−1、0、1]という3つの値での動作を実現します。つまり、1-bitという名前にもかかわらず、実際には3つの値を使用しています。

また、1-bit LLMは確かにモデルのサイズとメモリ使用量を大幅に削減できますが、その一方で、情報の損失が避けられないため、性能低下のトレードオフが生じる可能性があります。現在、1-bit LLMはまだ研究段階にあり、今後さらなる研究開発が重要になってくると考えられています。

以上の点をご理解いただければと思います。他に何かご質問がありましたら、お気軽にどうぞ。

確かに、今回話題となっている「1-bit LLM」というのが、実態は[−1、0、1]という3つの値での動作を実現した言語モデルであるということは確かなようですが、歴史的には、BERT言語モデルに対して、BERTベースの1-bitモデルのBinaryBERTができ、次に、0、1に加えて-1のテルナリ表現を導したTernaryBERTが登場したという歴史的な流れを考えると、今話題になっているBitNet 1.58Bitsなどは、本来「1-bit LLM」ではなく、「Ternary LLM」というべきかもしれません。

 

最後に、Claude 3にも、ChatGPTの回答を評価してもらいましょう。

私:

ChatGPTに1-bit LLMに関して問い合わせると、「###」以下の回答がありました。正しい情報かどうか確認し、誤りがあれば指摘してください。

###

<ChatGPTの回答>

 

Claude 3

ChatGPTの回答は概ね正しい情報を含んでいますが、一部不正確な記述もあります。

正しい点:

  • 1-bit LLMは重み付けを1ビットで表現することでモデルサイズを大幅に削減できる
  • メモリ使用量や計算資源を抑えられるため、データセンターやエッジデバイスでの運用コストを下げられる可能性がある
  • 重みの量子化によってモデルサイズを小さくするが、精度が低下するトレードオフがある

 

不正確な点:

  • 「1ビットの重みを使用して訓練される言語モデル」という記述は不適切。1-bitLLMは通常の言語モデルを量子化して1ビット化するものである
  • NLPタスク以外への応用については言及されていないが、現時点では主にNLPタスクへの応用が検討されている

 

また、以下の点を補足できます:

  • 1-bit LLMはまだ研究段階の技術であり、実用化には課題が残されている
  • 単に重みを1ビット化するだけでなく、確率的な量子化手法などいくつかのアプローチが提案されている
  • パフォーマンスは従来のモデルを下回るが、圧縮率が非常に高いことが大きな利点

全体として、ChatGPTの回答は概念を適切に説明していますが、一部不正確な記述や言及漏れがあり、現状をよりよく反映するにはいくつか修正が必要だと思われます。

「1-bit LLMは通常の言語モデルを量子化して1ビット化するものである」と言い切ってしまうところが、正にハルシネーション。「NLPタスク以外への応用については言及されていない」との指摘も間違っています。Geminiもそうですが、Claude3を使う場合も、ハルシネーションに注意が必要な感じがします。

以上、今回は、「1-bit LLM」について、他の先輩LLMに尋ね、また、その回答内容について他のLLMに評価させることで、LLMの比較検証を行いました。

 

終わり